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あなたの大切な人の『うつ』をラクにする方法
〜「失望」を「希望」に変えるメッセージ〜
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2013/08/19 隔週月曜日更新
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■Vol.5〜「初期段階の心理と接し方のコツ part.2」
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
前回のブログでは、私がうつ病が発症する前からずっと酷く自分を嫌っていて
自分の気持ちを切り離してしまったり、自分の存在を隠してしまいたくなって、
常に自分を抑え込もうとする力を使っていたので、エネルギーを無駄使いし続けて
いたというお話をしました。
その結果、自己嫌悪をしているだけで心は消耗してしまったのでした。
今回は心が消耗する別の理由についてのお話です。
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私は、子供のころからいわゆる良い子でしたので、親の言うことに逆らった
コトは無かったですし、勉強も習い事も何の疑いもなく与えられたものを
そのまま受け入れていました。するといつの間にか、自分が好きだからとか
気に入っているからコレを選ぶという感覚を持てなくなっていったのです。
家族や友達と居る時も周りの空気を読んで、自分の考えよりも
その場を上手に乗り切る受け答えだけをするようになり、
本来の自分自身はどこかへ行ってしまったようでした。
進学する時には、私自身は大学でやりたいことを思いつくはずもなかったのですが、
親は進学するものだと決めていて、また当時の私は言われたことをやる以外の選択は
発想には無かったので、求められたからとりあえず進学しただけ、という感覚でした。
親は進学するものだと決めていて、また当時の私は言われたことをやる以外の選択は
発想には無かったので、求められたからとりあえず進学しただけ、という感覚でした。
他の選択肢があるとは到底思えませんでしたし、思いついたとしても選ぶことも
それが許されることも、想像も出来ませんでした。
その時にはとっくに、自分自身が将来や希望する道を選ぶことが出来るとは、
全く信じられなくなっていたのでした。別の言い方をすれば、自分自身に
期待することを諦めきっていたようなものだったんですね。
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私にとっては親の期待を背負って、それに応えることがイコール生きることに
なっていました。自分がやりたいこと、好きなことはどこかへ捨ててしまって、
何も感じるコトも出来なくなっていたんです。
就職してからは、さらに上司・先輩からの期待を背負い、後輩からの視線を感じ、
会社からの期待まで背負いながら働いていました。
心のどこかで“これくらいは出来きないとね”“これくらい出来て当たり前だよね”
という声が聞こえていた気がします。
という声が聞こえていた気がします。
しかし本来であれば、やりたくないことをしている訳ですから、
精神的には大変な負担になっていました。
まるで無理やりさせられているように感じてもいました。
それでも周りに認められるには、苦しくても頑張らなくてはいけないと思って
辛いと感じる暇もないように、もっと自分を追い込んでいくようになりました。
そして他人の仕事まで抱え込んでしまうコトも、いつの間にか当たり前に
なっていったのです。
ある時期からは、自分はこの仕事が天職だと思い込むことで、苦しい気持ちを
誤魔化しながら毎日を乗り切っていくことに何の違和感も感じなくなって
しまいました。まるで自分が決して逃れられない牢獄に、捕えられているような
感覚に気づいてしまうことから、そうすることで逃げていたのかもしれません。
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もしかしたら、みなさんの大切な人も同じような気持ちでいるかもしれませんね。
自分以外の誰かの期待を背負って、自分の役割ではない役を引き受けて
自分の心を誤魔化しながら、毎日を牢獄の中で送っているように感じている
のかもしれないんです。
誰かの期待がある時、それを背負い続けるには期待の重さと同じだけの
心のエネルギーが必要です。10の期待を背負うには10のエネルギーが
20の期待を背負うには20のエネルギーが要るんですね。
仮に、100のエネルギーを持っている人が40の期待を背負う為に、
40のエネルギーを使ってしまうと、やるべきことに使えるのは、
残りの60のエネルギーしかなくなってしまうのです。
背負う為のエネルギーを使いつつ、残りで目の前の仕事をこなして
いかなくてはなりません。これは相当な精神力が必要になります。
ハッキリ言ってしんどいです 。
背負う為のエネルギーを使いつつ、残りで目の前の仕事をこなして
いかなくてはなりません。これは相当な精神力が必要になります。
ハッキリ言ってしんどいです 。
そして時間が経つごとに、徐々に神経をすり減らし体力を奪っていく
ことになります。日ごとに心は消耗していき、ある日限界を迎えて
燃え尽きてしまうのです。
それでも本人は「もうしんどい」「止めたい」とは口に出せないことが
多いと思います。なぜなら、期待を投げ捨ててしまったら、“このくらいは
出来て当たり前”と思っていることが、出来ないと周りに知られてしまったら、
そんな自分は絶対に許されないだろうと思ってしまうからです。
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もしあなたの大切な人が“うつ”かもしれないと感じたら、あるいは既に
療養中だったとしたら、そして今なお、かつてのように出来ない自分を
許せずに責めているようだったら…
あなただけは、「何も出来ないあの人」でも愛してあげて欲しいのです。
学校や会社や世間が許してくれなくても、あなただけは許して受け入れて
あげて欲しいと思うのです。
大切な人が背負ってきた重たい荷物を、あなたが下ろしてあげるつもりで
あなたが大切な人を必要としていることを伝えてあげてもらえますか?
あなたが、大切な人の居場所になれるように、理解をする為の時間、
受け入れていく為の時間を、これから一緒に作ってみてくださいね。
(続く…)
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最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
このブログが、『うつ』に向き合うあらゆる人たちの苦しみを
解放するきっかけとなれたら、とても嬉しく思います。
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カウンセラーズフェスタの準備の為、1週お休みをいただいて、
次回は9/9(月)にお届けします(隔週月曜日更新)。
ご了承くださいますようお願いします。
◆近藤のカウンセリングを受けるには【こちらをご覧ください】
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■プロフィール■
会社員として仕事漬けの日々を送っていた30代前半に「うつ病」を患い、
リカバリーできるまでに、数年の療養生活を経験しました。
精神科への通院を続けながらセカンドオピニオンを求めていた時に
カウンセリングと出会い、自分の心の問題に気づいたことをきっかけに
カウンセラーの道へと進み、今に至っています。
精神科への通院を続けながらセカンドオピニオンを求めていた時に
カウンセリングと出会い、自分の心の問題に気づいたことをきっかけに
カウンセラーの道へと進み、今に至っています。
ひきこもり同然の療養生活を送っていましたが、その経験が今となっては、
カウンセラーとしてクライアントの苦しみに共感し、分かりあえるという
大きな強みになっていると実感しています。
カウンセラーとしてクライアントの苦しみに共感し、分かりあえるという
大きな強みになっていると実感しています。
うつ病からのリカバリーで得たのは、そんなオセロの駒が黒から白へと
ひっくり返るような、悲運から幸運へと変化するギフトだったと思っています。
同じ苦しみを抱える人たちと、周りで支える皆さんが今日はしんどくても
明日には僅かでも希望を持てるように、私自身の経験をメッセージとして
伝えていくことが、カウンセリングのモチベーションになっています。
ひっくり返るような、悲運から幸運へと変化するギフトだったと思っています。
同じ苦しみを抱える人たちと、周りで支える皆さんが今日はしんどくても
明日には僅かでも希望を持てるように、私自身の経験をメッセージとして
伝えていくことが、カウンセリングのモチベーションになっています。
〈うつ病の発症〜どん底時代〜カウンセリングと出会う〜カウンセラーの道へ〉
回復までのエピソードをまとめた、より詳しいプロフィールの連続シリーズです。
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